DVD Benchの部屋。
thiaNine's Brunch l


DVDメディアの検証結果をまとめてベンチマーク風に表示してみたら比較がわかりやすいんじゃないかと思い、
OpenOfficeのグラフを使ってちょっとだけ試してみました。
当サイトで2006年頃から行ってきた検証結果からPioneer、NEC、LITEON、PLEXTORの4社の検証を行った時点での
各社の最新ドライブの結果を各メディアごとに3種類前後サンプリングし、その平均値を取ってグラフ化しています。
記事っぽく断定口調でまとめてありますが、かなり筆者の主観入ったレビューなので内容についてはできればご自身でご判断を。
ちなみにGSC003については6倍焼きの結果となります。

 Parity Innter Error Maximum Value

 

まずはPIE Max値だが、これは各メディアとも条件によって変動が大きいため、判別の難しいところ。
ただ、全体的にやはり16倍速メディアは辛いところがあるようだ。

 Parity Innter Error Total Value


PIE Totalはディスク全体を通してのエラーの総量を如実に語ってくれる値である。
ProdiscF02に8倍、16倍とも屈しているあたり、太陽誘電のディスクはPIEのトータル値はそんなに低くないことが判る。
海外系16倍の中でもまあ良さそう位置にいるように思われているCMCの16倍も、いざトータルでの数値を取ってみると国産群には遠く及ばないことが判る。
PIEの低さが特に目立つのは、maxellやCMC委託三菱、GigaStorage8倍や森メディアなどだ。
特にmaxellと三菱は、製造の委託先によって値が大きく異なっているのが見て取れる。

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 Parity Innter Failure Total Value

こちらはPI修復後に残っているエラーの量を示すPIFのトータル値。
流石というか何というか、やはり太陽誘電のPIFの少なさは特筆に価するものがある。
……がしかし、16倍の方ではその「低PIF」という特質がやや失われてしまっており、太陽誘電というブランドの持つ魅力をマイナスさせてしまっている。
一方PIEのTotal値ではかなり優秀だったProdiscF02だが、PIFの値を取ってみるとやや高めなのが判る。
CMCに至ってはこういう風に数値を取ってみると本当に良い所がない。PIFでの比較は海外系メディアにとってはかなり辛いことになりそうだ。
森メディアは本来もっと値が低くなりそうなものだが、特定ドライブに特化した造りになっているためか数値がやや高めに出てしまっている。
また、maxellの国産と台湾製の値がPIEとは逆転しているのも興味深い点である。

 Market Price


こちらは市場での最安値価格の比較表である。数値は50枚の価格だ。
森メディアが突き抜けているのが非常に目立つのだが、これは製品の特質上仕方の無いところだろう。
まず太陽誘電やマクセルのグループが2000円台にあり、続いて三菱を含む各種海外系のグループが1500円前後を占めている。
そこから更に下がって、CMC16倍が1000前後の位置にいるといった感じだ。
本来はこの1000円前後のグループにPrincoやOptodisc、Thaimedia等の廉価グループがひしめきあっているのだが、
今回の比較では信頼性の著しく低いと思われるそれらについての表記は除外した。




 ・2007年7月現在 今、『買い』なメディアは?

現状メディアの価格ははっきりグループで分かれており、第1グループ(\2000〜)、第2グループ(\1500前後)、第3グループ(\1000前後)といった感じだ。

まずは第1グループであるmaxellと太陽誘電から選択する場合だが、これについては正直どちらでも問題ないだろう。
ただし、価格的な魅力が薄いためできれば台湾maxellという選択は無しの方向で考えたい。
PIEの低さを重視するか、PIFの低さを重視するかといった点での好みの問題になるかもしれない。
ただ、国産マクセルの方はすでに生産が縮小に向かっていることもあり、低価格での入手製が高いのは太陽誘電であると思われる。
信頼性を重視するのであれば、16倍速メディアからの選択はできれば避けたいところだ。
都心・電気街以外の地域では三菱化学メディアの製品は第1グループに分類される価格で販売されているが、
特にマクセルや太陽誘電に引けを取る品質ではないのでこれを選択しても良いだろう。
(但し、大量に購入するつもりならば通販等で購入した方が予算的に低く済むかもしれない)

続いて第2グループからだが、入手が可能ならばGigaStorageと三菱(CMC委託盤)の二択で良いのではないかと思われる。
但し三菱については最近開封前の委託先の判別が困難になっていたり、GigaStorageの8倍も入手が難しくなりつつあるといった点から、
どうしてもこれらの入手が難しい場合は他のメディアに流されることになる。
特にProdiscF02は地方の店舗等でもよく販売されており対応速度も高速なため、多くの人が手に取る機会を持つだろう。
ProdiscF02は悪いメディアではないが品質のばらつきがやや大きいため、使用にあたってはまず1枚試し焼きを行った方が良いだろう。

第3グループについてはロットや時期によるばらつきも多いため、比較リストで用いたCMC以外はここでは扱わない。
勿論本サイトでも使用者の助けになるよう率先してこれらのメディアの検証は行っていくつもりだが、その時点での品質と現在の品質がイコールでないこともしばしばある。
安いなり、それなりな品質であることが多いため、もしもこれらを使用するのであれば相応の知識と経験と勘と覚悟とその場のノリを持って挑んで頂きたい。