DVDの読みがおかしくなりはじめたPX-712Aを自力でメンテしてみる

事の起こりは昨日なんですが、どうもうちのPX-708A2のマウント率が妙に低くなってしまい、
メディアを入れてもちょっとJitterの高いものはオレンジの点滅になって弾いてしまうという有様に。
これはいかん。でも今更712A系ドライブの(しかもATAPIの)換えなんて探すのは骨だろうなと思い、
どうせ712A系ドライブはメーカー保証もExpireすることだし、この際分解(バラ)してメンテしてみようと思い立ったのが事の始まりです。
とりあえず作業にあたって参考にしたのがevolutionさんのPS2の修理について。
認識がおかしいのってレーザー強度周りの問題な気がしたので、とりあえずPS2と同じ方法で修理できないかなと思いかなり適当にやりました。
その結果、管理人のPX-708A2はとりあえず症状が改善できたので、何かの役に立つかもしれないと思い作業中の写真を掲載しました。

尚、一応言っておかないといけないので冒頭にて明記させて頂きます。

ここに掲載した作業についてはメーカー保証外となる作業であり、予期しない本体故障の原因となる場合があります。
もしもやるなら駄目元で、壊れる可能性がある事を覚悟した上で全て自己責任にて行って頂けますようお願いします。




マウントしないの図。濃いオレンジ→消灯の点滅で、メディアが正常に認識できていません。



とりあえずは基本ですが、ドライブ裏面の4隅のネジをはずします。
PX-712A系ドライブのネジは先の細いドライバーを使わないと開けにくいので注意。


次に、イジェクトピンを使ってドライブトレーを出しておきます。


更に、ドライブ上面と両側面にあるツメを押してベゼル部分も取り外します。


そして、裏の蓋をはずします。
上の手順で開けばWarranty Voidのシールを傷つけることなく外せます。
…しかし712A系ドライブを開けたのって実は初めてなんですが、
ずいぶんとまた無骨な造りというか重厚というか・・・最近のドライブと比較すると異質なのがわかります。


更に、ドライブの本体を外側の金属部分から取り外します。



上図のように、ドライブ本体部分と外側の金属カバー部分に分離できると思います。




まあ、ここまでは前座のようなもので。メンテ作業自体はこの後が本番です。




こちらがドライブ本体部分のピックアップ部。
レンズが汚れている場合は、アルコールで湿らせた綿棒で丁寧に拭いてやりましょう。
間違ってもレンズに傷をつけないように、慎重に。
その他ドライブ内部に埃がたまってるようであれば、良い機会なのでそれも掃除してやりましょう。

本来レンズを掃除するつもりなら裏側もやらなければならんのですが、
それをやるにはピックアップ部分を更に分解する必要がありかなり危険なので今回は割愛します。



さて、そのピックアップ部分が見えるちょうど裏側。基盤に裏側から配線がつながってます。
今回はこの基盤もはがしてやる必要があるので、(1),(2),(3)の配線をはずしてやりましょう。


(1)の配線です。留め具で固定されてます。
黒い部分を図のように前側に引き出してやると配線が引き抜けます。

(2)の配線です。こちらは黒い部分を上側にカパッと押し上げてやればOKです。


(3)の配線です。こちらは(1)と同じように手前に引いてやります。

これで、3本の配線が取り払えました。残りの(4)の配線は基盤に直接半田付けされているので外せません。
誤って切断してしまわないように気をつけながら、基盤を本体から取り外しましょう。



基盤をはずすと、ピックアップの裏側が見えてきます。
ここで赤丸で囲った部分に注目です。



ここには2つのネジのようなつまみが装着されています。
これがレーザー出力の調節つまみになってるらしいんですが……ええと、どっちがDVDでどっちがCDだろう(汗
後で判ったことですが、たぶん右側がDVDで左側がCDだろうってことになりました。(あくまでも多分、多分です…)
よく見るとCDに比べてDVDのつまみが右方向にずれてしまっています。
恐らく、長期間使用しているうちに少しずつずれてしまったんじゃないかと勝手に思い・・・


とりあえず細めのプラスドライバーを使用してつまみの位置を垂直方向に戻してやりました。
こんな適当なやり方で本当にいいのか?なんてことを思わないでもありませんですが、まあそれはそれ。
とりあえず駄目だったらまた調整し直せば良いことですから。
ちなみに、回しすぎは良くないらしいです。





・・・さて、閉じる際なんですが、基盤裏側についているこいつが曲者です。


こいつがひっかかって基盤が戻らなくなってしまうわけです。


ですから、何か細長い棒を使ってこいつを矢印の方向に倒してやりましょう。
必ず矢印の方向に倒すようにしてください。反対側に倒すとトレーが閉まらなくなります。
また、重ねて言いますがくれぐれも横の配線を切らないように。




ここまでくれば、後は今まで行ってきた作業の巻き戻しでドライブを組み上げていけばOKです。
後は実際に症状が改善されたかどうかを調べてみます。





ちゃんと認識するようになりました。
うちの708A2もだんだん年季入ってきてますが、とりあえずもうしばらくは現役でやっていけそうです。