|
の3つの要因が考えられます。
今回はその中でも「バーストエラー」についての実験を行ってみます。
※補足・キズや汚れなどのバーストエラーがPIEとしてではなく、PIFとして大きく検出される理由 DVDをよくレンタルしてご覧になる方や、ご自宅にお子様を飼ってらっしゃる方(すげぇ言い方だ…)はよく身にしみて判ると思うんですが、DVDの記録面にキズや汚れが付いて映像の再生がひっかかるようになることってあると思います。キズや汚れに対する読み性能については前回のテストで実験致しました。 さて、DVDに記録されたデータというのは、そもそもが動画像などの大きなデータを連続して読み取る事を想定して記録されています。そのためDVD-Rディスクなどはシーケンシャルなアクセスを得手とし、逆にランダムアクセスを苦手としているわけですが…何が言いたいかというと、つまりストリーミングなデータの読み出しに対応するため、データはディスクの内側から外側に向かってらせん状に記録されているということです。 DVDディスクのトラックピッチは0.72μm、そしてデータの記録トラックはディスクの中心から約2.3cm〜5.8cmの間、だいたい35mmの幅に配置されています。するってーと35000/0.72で約48000。トラックは記録面上に約48000周分配置されていることになり、だいたいDVDの記録面のトラックの長さは12kmぐらいになるんだなと逆算できます。 対してディスクいっぱいに記録した際に記録されるECCブロックの数は約140000ブロックほど、すると1つのECCブロックの長さはだいたい8.5cm程度になりますね。つまり最内周の部分であっても、1つの1ECCブロックが2周にまたがって配置されていることはないわけです。 更に逆算すると、ECCブロック内の1本のROWは約0.4mmの長さしか持っていないことになりますので、ちょっとしたキズが付いたらROWは1本まるごと潰れてしまいますね。ROWが1本潰れると、その部分で確実にPIEとPIFが1ずつ発生してしまいます。PIEは8ECC sumで計測されますし、元々色んな所で結構発生しているものなので1くらい増えたところであまり増えたように感じませんが、PIFは1ECC Sumで計測される上にそんなに大量に発生するものではありませんので、PIFに比べて大きく増えたように感じるわけです。 さて、ROWが1本や2本潰れたところでECCブロック内は2次元構造をしているため、PIでの修復はできずともPOによって修復が行われます。しかしこれが数十本潰れたとなるとさすがに修復は難しくなってきます。この特性により、DVDディスクはトラックに対して縦方向、つまり放射状のキズには強いですが、トラックと水平方向、つまり円周状のキズには滅法弱いのです。ディスクを拭く際に放射状に拭いた方が良いのは、汚れを拭き取った際に円周状にキズが付くとまずいからです。 |