☆書き込み時にエラーが出なかったのに、読み出す時にエラーが出るって本当?

「DVDはレーザーにより盤面へ焦げ痕を作るという極めて物理的な記録方法を行っている」
というのは既にお話ししたかと思います。
しかし、ディスクを
1秒間に数十〜百数十回という超高速で回転させつつ、
ミクロン単位での
極めて精緻な記録を行うわけですから、どうしても盤面には乱れが発生してしまいます。
ドライブがディスクの内容を読み出す際、その乱れによりデータが正しく読み出せないのがエラーであり、
このエラーはどんなに高品質なディスクでも
避けることはできません
市販の(例えばPS2ソフト等の)DVD-ROMであっても、盤面上には
数万〜数十万のエラーが存在します。

そのため、DVD規格にはそれらのエラーを訂正するためのECCというデータ構造が採用されているんですが、
これについてはやや難解な内容を含みますので、ここでは触れないことにします。
つまり、早い話が強力なエラー訂正機構が備わっているため、
数十万〜数百万程度のエラーならすっきりと訂正して正しく読み出せるようにしてくれるわけです。

しかし、そのエラー訂正機構にも限界はあります。
数百万〜数千万単位で発生しているような、あまりにも度を越した量のエラーはさすがに修正しきれず、
読み出す事自体ができなくなってしまったりします。

DVDを記録するだけではディスクの盤面上に存在するエラーの数は判りませんから、
正常に記録できたと思っても、実は盤面エラーだらけ、データも読み出せないなんて事も起こり得るわけです。
これらのエラーの数は、特定のドライブで可能なPI/PO Testを行うことによりある程度知る事ができ、
そういったディスクの盤面上の状態を検査することを私達は単に『計測』と読んでいます。