GigaStorage製で品質上々、価格も激安でしかもケース付きと最近話題の尽きないRoyalShadowですが、
最近掲示板の方に通販でハズレ報告がいくつか見られるようになって参りました。

で、原因について求める声が多いっていうか、放っておくと掲示板がすごいことになりそうだったんで。

とりあえず100枚ほど買ってみて、一体何が起こっているのかと調べてみることにしました。

とりあえず当サイトでふつうに焼いてみたところ、
ND-3500Aで焼いたものとGSA-4167Bで焼いたものが明らかにおかしい結果となりました。


両者ともPIFが妙に多く、ちょっと他の個体と比較して異質です。
そこで、両者に共通する事柄より一体ハズレに該当する原因は何なのかと調べてみました。




STEP1. まず思いつくのは、内周の刻印。


ここの右4桁についてです。
一応、最近のGigaStorage者製のほかのメディアの情報を掲載しておきます。。
・Maxmaxシャイニー盤では3001のみ
・GigaStorageバルクでは3001と3002が混在
・RoyalShadowには3001から3006までが混在

で、今回焼いた4167Bと3500Aは両方とも右の四桁が"3006"となっていました。
なので、ちょっと安易かなとは思いましたがとりあえず3006の刻印のものを探して焼いてみた結果。



[景]:普通だ。
[S氏]:普通だね。
[景]:やっぱ駄目か。
[S氏]:っていうか安易すぎ。


・・・・・・ということで、この案はボツということになりました。



STEP2. メディアの組製が悪いんじゃないの?

というわけで、内周に気泡のあるもの…は実は既にPX-755Aで良い結果が出てるので、
記録面側内周の色素の塗りが雑なものを選んで焼いてみました。
一応、刻印右端の数字は3001。で、結果。



[景]:普通だ。
[S氏]:普通だね。
[景]:これも駄目か。
[S氏]:掲示板であれだけ偉そうな事抜かしときながらもしかして企画倒れ?
[景]:いや、まさかそんな・・・



・・・・・・ということで、これもボツとなりました。





STEP3. メディアの芯付近にあるポリカーボネートの刻印



[S氏]:ちゃんと写ってないじゃん。
[景]:いや無理だから。
[S氏]:ショボいカメラ使ってるから・・・
[景]:うっさい。君少し黙れ。


というわけで、ちゃんと写ってませんが、光に当てたり角度変えたりして凝視すると、
この部分にも末尾がHNで終わる14桁の刻印があるのが判るかと思います。
で、ハズレと思われる先の2枚を確認してみたところ…

ND-3500Aで焼いた分: "002708542D43HN"
GSA-4167Bで焼いた分: "002708542E45HN"

とかなり近い番号であることが判りました。
(他のは1528.....であったり0728......であったりと、かなり離れた全然違う数でした)
そこで、それに近い番号を持ったものを探してみたところ…


"002708542A43HN"

というものを見つけましたので、とりあえずND-3500Aで焼いてみようって事に。
で、その結果。



[景]:うわぁ…これも駄目か。
[S氏]:あーあ。
[景]:普通なら喜ぶべき所なんだけどね。
[S氏]:普通? 誰が?
[景]:・・・いや、十分に理解してるから。だから鼻で笑うのはやめれ。



STEP4. ネタが切れたので、いままでの分をおさらい


・とりあえず裏の刻印だけでは判断できないっぽい。
・ディスクの造りが悪いとかいうのは只の管理人の思い込み。
・内周の刻印もあてにならん。

ってことで、念のためもう一枚"002708542E27HN"というのが見つかったので焼いてみようということに。
すると、


[景]:……アレ?
[S氏]:お、当たりじゃん。
[景]:なんで?
[S氏]:いや、聞かれても。
[景]:だって。

で、これどういうことだっていう事で、前に買った50枚とこの検証用に買ってきた100枚の中から、
刻印の数字がこれに近いものを全部引っ張り出してきました。すると、面白い事が判りました。
近い番号のものがだいたい10枚強出てきたんですが、それにはある法則性があって、

メディア芯付近の刻印が"002708542AxxHN"及び"002708542BxxHN"のもの……記録面側の内周刻印が3005
メディア芯付近の刻印が"002708542CxxHN"から"002708542FxxHN"までのもの……記録面側の内周刻印が3006
(F以降のものについては確認できませんでした)


一枚の例外もなく、こういう結果に収まりました。
で、もしかしたら記録面の内周刻印が3006のものが諸悪の根源なのかと思い、DVR-110でも焼いてみた結果。


刻印番号002708542A27HN - 3005盤


刻印番号002708542E44HN - 3006盤


こういう結果になりました。どうやら正解っぽいです。





STEP5. まとめ。

刻印番号が002708542BxxHNから002708542CxxHNに切り替わる辺りでおかしくなってますし、
内周の刻印まで変わってるわけですから、恐らくこの時期にスタンパの交換がされたんじゃないでしょうか。
そんな事を思いつつ思う所があって以前焼いたGSC005盤を調べてみると、非常に興味深いものが出てきました。

刻印番号が002708535BxxHNという刻印のものと、002708542BxxHNという刻印のものが。


このライン、何か変なことやってるみたいですね。
急にニーズが爆発的に増加して生産が追っ付かなくなったからって、
もしかして別の所からスタンパ持ち込んでるんじゃないかって思った瞬間でした。
例えば16倍用の中古スタンパとか。どちらにせよ、
製造追っ付かないからって無理すんなGiga。
折角評判も上々なのに、ここで適当な事しちゃいかんですよね。
GigaStorage社にはこれまで同様、高品質なメディアの製造を続けて欲しい限りです。
くれぐれも、RiTEKのようになってしまわれぬよう……






更に言うと、002708535xxxHNは最初に駅の最寄りのあきばおーで購入したパッケージ20枚に全て固まってました。
そして実を言うと、GSC005盤が出てきたのも全部そのパッケージからだったりして……



ということで、
内周の透明部分の刻印が近いものは性質も似てるかもしれない
と、そういうお話でした。
どちらにせよ、ハズレを選別するにはどちらにせよ一度計測する必要がありそうです。



STEP6. ついでにハズレロットの計測結果。

[S氏]:ついでか?
[景]:うん。

DW1640 PX-712SAPX-716ASHM-165P6STotal
7/8P 6/6P7/8P7/8P35/30P
CDSpeed with BenQ DW1640_Disc Quality Test
-DW1640でのディスク品質チェック-
PlexTools Professional with PX-755A_PI/PO 8ECC,1ECC Sum
-PX-755AでのPI/POテスト-
PxScan with PX-712A PIE 8ECC Sum/Beta-Jitter Test
-PX-712AでのPIE/Beta/Jitterテスト-
kprobe with LITE-ON SHM-165P6S_BLER 8/1ECC Sum
-SHM-165P6SとkprobeでのPIE/PIF計測-
PxScan with PX-716A_TA Test
-PxScan+PX-716AでのTAテスト-
comment.
PIEがやたらギザギザしており、PIFがかなり高めに出ます。Jitterのブレ方もちょっと怪しいかも。






DW1640 PX-712SA PX-716A SHM-165P6S Total
7/8P 6/6P 7/8P 7/8P 35/30P
CDSpeed with BenQ DW1640_Disc Quality Test
-DW1640でのディスク品質チェック-
PlexTools Professional with PX-755A_PI/PO 8ECC,1ECC Sum
-PX-755AでのPI/POテスト-
PxScan with PX-712A PIE 8ECC Sum/Beta-Jitter Test
-PX-712AでのPIE/Beta/Jitterテスト-
kprobe with LITE-ON SHM-165P6S_BLER 8/1ECC Sum
-SHM-165P6SとkprobeでのPIE/PIF計測-
PxScan with PX-716A_TA Test
-PxScan+PX-716AでのTAテスト-
comment.
これも似たような感じで、PIEギザギザ、PIF高めです。







DW1640 PX-712SA PX-716A SHM-165P6S Total
7/8P 6/6P 7/8P 7/8P 35/30P
CDSpeed with BenQ DW1640_Disc Quality Test
-DW1640でのディスク品質チェック-
PlexTools Professional with PX-755A_PI/PO 8ECC,1ECC Sum
-PX-755AでのPI/POテスト-
PxScan with PX-712A PIE 8ECC Sum/Beta-Jitter Test
-PX-712AでのPIE/Beta/Jitterテスト-
kprobe with LITE-ON SHM-165P6S_BLER 8/1ECC Sum
-SHM-165P6SとkprobeでのPIE/PIF計測-
PxScan with PX-716A_TA Test
-PxScan+PX-716AでのTAテスト-
comment.
やはり同じような結果。ギザギザPIEと平均して高めのPIF。それとやたらブレるJitterが特徴です。






STEP7. 更なる検証。

さて、プレゼント用に充てた100枚のうちにハズレが混入してたらマズいだろって事で、
今度は残った100枚のうちからハズレロットを探し出す作業に。
以降、坦々と調べていきます。


002708542E05HN-3006
これは上で見つけたハズレロットと全く同じものですね。勿論、PIFが多く出るハズレでした。



062708540B47HN-3006
これはまあ、問題ないでしょう。



062708540EA7HN-3001
これも問題ないでしょう



102708542E06HN-3006
・・・おっと。これはちょっと問題ありそうです。



112708540C11HN-3006
外周が若干膨れてるような気もしますが、まあ問題ない結果です。



132708542D67HN-3006
これはちょっとハズレっぽいですね。



132708542E37HN-3006
これもハズレでしょう。ボツ、撤去です。



192608536E59HN-3004
これままあOKでしょうか。



212608536A38HN-3002
これもまあ問題ないでしょう。



222608542D16HN-3006
はい、これはボツですね。・・・だんだん法則が判ってきました。



232608536C25HN-3002
これはOK。




・・・ということで、結果をまとめると。
『9桁目の数字が2、10桁目の英字がC以降で、かつ記録面側の刻印が3006の奴はハズレ。』
ということが判明しましたので、送る予定だった100枚よりそれに該当するものを徹底的に探し出して撤去。
すると、100枚のうち実に20枚が素人選別でハズレと認定されてしまいました。
(一応実際に焼いてみたりもしたんですが……やっぱ全部ハズレでした。)
プレゼントが残り80枚になってしまったため、不足分にはGigaStorageのバルクDVD-Rを充てて補充することにします。



というわけで、1000000Hit時のプレゼントはちょうど100枚、当サイト管理人による選別済ロットをお届けします。