と杉の丈比べ
-ThermalTake MUSE 5.25 (A2293) の検証-


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ThermalTake Muse 5.25(\5480@PCワンズ)

5.25インチ外付けケースとしてはかなり高価な部類に入るケースです。
メーカーは冷却パーツ等で世界的に有名な台湾Thermaltake社。
今回の購入額はいわゆる処分特価なので、秋葉とかへ行くと\7000〜\8000くらいの値が付いてます。
筐体横に『青LEDで光るデータトランスファーメーター』なるものが付いているのが非常に特徴的です。
ただ、メーターが9000MB/sまでなんで8倍速出ると振り切れます。

製品名 A2293
販売元 Thermaltake
デバイス名 Cypress AT2LP RC7
電源 MODEL オウルテック/Sunfone Ele Co.製
型式番号"ACML-51"
INPUT 100-240V AC 70-80VA
1.0A 50-60Hz
OUT 5V 2.0A
OUT 12V 2.2A




箱や写真で見ると結構スマートに見えるんですが、いざ使ってみるとかなり重量感があり、
何ていうか非常にゴツいです。底部の滑り止めゴムもかなり大きくて良いものを使っています。
縦置き用のスタンドすら非常に重くてでかくてごついです。


噂のデータトランスファーメータ。間違っても温度計じゃありませんから。
縦置きした時に底部となる部分にケースの開閉ボタンが付いています。



ケースを開けるとこんな感じ。ネジ要らずワンプッシュで開閉できるのでかなり便利です。
内部は意外にシンプルかつ無骨さを感じさせます。



変換チップにはCypress社のAT2+(CY7C68300B)チップを採用。
USBtoATAブリッジ系のチップで形が横長なのはちょっと珍しいです。
また、このチップはデバイスマネージャ上で単に「USB IDE Bridge」としてではなく、
「Cypress AT2LP  RC7」という専用の名称で認識されます。なんか凄そう。



本体もでかけりゃACアダプタもでかいです。今回実験に用いた他のケースよりも横幅が広く、
手に持った際の重量感もかなりあります。



Owltech社を代理店経由している電源な上、出力は2A/2.2Aと申し分なし。
入力も70-80VAと大容量で気合い入ってます。





検証結果

変に溜めた所で仕方ないので、一覧表にして手っ取り早く結果を表示しました。
それぞれドライブ名をクリックするとドライブ毎の結果の位置へジャンプします。

ドライブ名 バーストレート ドライブ速度 Transfer Rateでの最高速度 実際に焼いた時の速度と挙動
AD-7173A 32MB/s 18x 18xまでOK 18xギリギリ外周で減速
DVR-111 23MB/s 16x 16xまでOK 動作がおかしくい
DW1655 22MB/s 16x 16xギリギリ外周で減速 15xを超えたあたりで減速
DW1670 29MB/s 16x 16xまでOK 16xまでOK
EW164B 28MB/s 16x 16xまでOK 16xまでOK
GSA-H12N 21MB/s 18x 18xギリギリ外周で減速 18xで焼いてくれない
GSA-H22N 27MB/s 18x 17.5x手前で減速 16x焼きなら問題なし
PX-760A 30MB/s 18x 16.5xを超えた辺りで減速 16x焼きなら問題なし
LH-18A1P 29MB/s 18x 18xまでOK 18xまでOK
SH-S182D 26MB/s 18x 18xギリギリ外周で減速 18xギリギリ外周で減速
SW-9587 23MB/s 16x 15x辺りで減速 15x辺りで減速







以下、ドライブごとの検証結果









ソニーNECオプティアーク AD-7173A


各種リードテスト





書き込み転送速度テスト





実際の書き込みテスト




バーストレートは最速を叩き出しましたが、実際焼いてみると18倍速の最外周で減速。残念。
ただ、減速っつっても本当最後の方ですし、減速後復帰しようと粘っているので
実際の焼き時間には深刻な影響は出ていないようです。






Pioneer DVR-111


各種リードテスト





書き込み転送速度テスト





実際の書き込みテスト




こいつとはどうも相性が悪いようで、まずバーストレートが他のケースに比べ圧倒的に低いです。
また、TYG03を4倍速でしか認識しなかったりProdiscやCMCだと減速してしまったりするので、
MBIで試したところ途中でエラー。どうも何かが微妙におかしい気がするので避けた方が良さそうです。






BenQ DW1655


各種リードテスト





書き込み転送速度テスト





実際の書き込みテスト




DW1655を素で繋いだにしては相当頑張った方だと思います。転送レートテストなんかすごく惜しいですし。
ただ、やはり実際に焼くと15.5x手前くらいで減速してしまいました。






BenQ DW1670


各種リードテスト





書き込み転送速度テスト





実際の書き込みテスト




1670はとりあえず問題なさそうです。







BenQ DW1640 @ EW164B


各種リードテスト





書き込み転送速度テスト





実際の書き込みテスト




こいつも問題なし。ちゃんと16倍まで上がりきっています。






日立LGデータストレ−ジ GSA-H12N


各種リードテスト





書き込み転送速度テスト





実際の書き込みテスト




バーストレート的には問題なさげなんですが、
どうも微妙に相性悪いのか、18倍速では焼かせてくれませんでした。







日立LGデータストレ−ジ GSA-H22N


各種リードテスト





書き込み転送速度テスト





実際の書き込みテスト



このドライブはもうどのケースでも似たような結果です。17.5x手前で減速。







PLEXTOR PX-760A


各種リードテスト





書き込み転送速度テスト





実際の書き込みテスト




760Aも、18倍速はどう頑張っても無理そうな感じです。
まあ、16倍速なら問題ないでしょう。






LITEON LH-18A1P


各種リードテスト





書き込み転送速度テスト





実際の書き込みテスト




相変わらず、このドライブに関しては全く問題なさそうです。






東芝サムスン・ストレージテクノロジー SH-S182D


各種リードテスト





書き込み転送速度テスト





実際の書き込みテスト



最後外周の方がかなり怪しくなってはいますが、
どうも唯一このケースだけはSH-S182Dの外付け18倍焼きが使えそうです。






パナソニック四国エレクトロニクス SW-9587


各種リードテスト





書き込み転送速度テスト





実際の書き込みテスト




どうも相性なのか、SW-9587は他のケースよりも悪い結果になってしまいました。







Thermaltake Muse5.25 A2293の総評


Cypress社製のチップの恩恵か、はたまた強力な電源の賜物なのか、
バーストレートは今回実験した中では最高クラスでしたし、相性のキツいPX-760AやDW1655なんかでも
転送レートの最高速度は一番高かったケースです。
ただ、どうもドライブとの相性なのか、優チップやNECチップで18倍速出てたドライブが駄目だったり
DVR-111はちょっと挙動が変だったりと、色々と問題も出ています。

速度的には非常に優秀で強力なケースだが、ドライブとの相性があるので注意。

と、こんな評価でいかがでしょうか。