LITEON DH-20A3Pの記録性能・相性等の検証ページ

LITEON DH-20A3P Burn Quality Test


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基本情報




製品名 DH-20A3P
販売元 LITEON
発売日 2007年8月16日
購入価格 \4480(applied)
販売形態 Bulk

LITEONより発売となった20倍速ドライブのマイナーチェンジモデルと思わしき製品、DH-20A3Pです。
LH-20A1Pからスペック上の変更点がほとんど無く、正直買い換える魅力に欠けるというのが第一印象ですが、
今後現行販売モデルがこちらへシフトしていく可能性もありますので一応検証しておくことにしました。

Features
認識ベンダ名 ATAPI DVD A
認識ドライブ名 DVDRW DH-20A3P
初期ファームウェア XP5Q
バッファ 2MB
動作モード UltraDMA mode-4
メイン採用チップ MediaTek MT1858L
製造国表記 CHINA
消費電力 5V = 1.5A / 12V = 1.5A
エラー計測機能 有。但しJitter計測不可(※)
DVD最大書込速度 20倍速
DVDR DL最大書込速度 8倍速
DVDRW最大書込速度 8倍速(6倍速)
DVD-ROM読込速度 8倍速
DVD-R読込速度 16倍速
2層式DVD読込速度 12倍速
CSS付DVD-Videoの読み速度 8倍速制限あり制限なし
CD最大書込速度 48倍速
CDRW最大書込速度 32倍速
CD最大読込速度 48倍速
DVD+Rへのオーバーバーン 非対応
2倍・3倍RAMディスクの読み速度 5倍速CLV
5倍RAMディスクの読み速度 5倍速CLV
DVD+RディスクのROM化 設定で変更可能
DVD+RWディスクのROM化 設定で変更可能(記録後の変更も可能)
DVD+R DLディスクのROM化 強制ROM化
DVD-R 最高速でのフル記録時間 5分10秒強
添付ソフトウェア Nero 7 ESSENTIALS


Write speed & behavior
20倍速 DVD-Rメディア 8.3x-19.9x CAV(20x) / 7.5x-18.0x CAV(18x)
6.7x-16.1x CAV(16x) / 5x-8x P-CAV(8x)
6x CLV / 4x CLV
20倍速 DVD+Rメディア 8.3x-19.9x CAV(20x) / 7.5x-18.0x CAV(18x)
6.7x-16.1x CAV(16x) / 5x-8x P-CAV(8x)
6x CLV / 4x CLV
18倍速 DVD-Rメディア 7.5x-18.0x CAV(18x) / 6.7x-16.1x CAV(16x) / 5x-8x P-CAV(8x)
6x CLV / 4x CLV
18倍速 DVD+Rメディア 7.5x-18.0x CAV(18x) / 6.7x-16.1x CAV(16x) / 5x-8x P-CAV(8x)
6x CLV / 4x CLV
16倍速 DVD-Rメディア 6.7x-16.1x CAV(16x) / 5x-8x P-CAV(8x)
6x CLV / 4x CLV
16倍速 DVD+Rメディア 6.7x-16.1x CAV(16x) / 5x-8x P-CAV(8x)
6x CLV / 4x CLV
8倍速 DVD-Rメディア 5x-8x P-CAV(8x) / 6x CLV / 4x CLV
8倍速 DVD+Rメディア 5x-8x P-CAV(8x) / 6x CLV / 4x CLV
4倍速 DVD-Rメディア 4x CLV / 2x CLV
4倍速 DVD+Rメディア 4x CLV / 2.4x CLV
1倍速 DVD-Rメディア 2x CLV
2.4倍速 DVD+Rメディア 2.4x CLV
6倍速 DVD-RWメディア 6x CLV / 4x CLV
4倍速 DVD-RWメディア 4x CLV
2倍速 DVD-RWメディア 2x CLV
8倍速 DVD+RWメディア
4倍速 DVD+RWメディア 4x CLV
2.4倍速 DVD+RWメディア 2.4x CLV
8倍速 DVD+R DLメディア 4x-6x-8x ZCLV(8x) / 4x-6x ZCLV(6x)
4x CLV
4倍速 DVD+R DLメディア 4x CLV / 2.4x CLV
2.4倍速 DVD+R DLメディア 2.4x CLV
8倍速 DVD-R DLメディア 4x-6x-8x ZCLV(8x) / 4x-6x ZCLV(6x)
4x CLV
4倍速 DVD-R DLメディア 4x CLV / 2x CLV
12倍速 DVD-RAMメディア
5倍速 DVD-RAMメディア
3倍速 DVD-RAMメディア
-


Nero InfoToolでのドライブ情報



読み性能
RPL-Burst
Digital
RPL-Burst
Analog
もしかしたら個体差って可能性もあるかもしれませんが、今回ちょっと読み性能弱いですね。
単一テストだけでは何とも言えませんが、Pioneerドライブとかにも負けてます。BenQのDW1655並みの結果。








騒音値
ここに示す騒音値はIEC651 TYPE2規格準拠普通騒音計を用いて、ドライブベゼル前面部から水平位置で約13cm
(ジュエルケースの短い方の幅)だけ離れた位置からテスト記録時の騒音値をA特性、C特性の2種類において計測したものです。
A特性は高周波域、C特性は低周波域を検出するための特性で、例えばA特性が大きく変動しC特性がフラットなグラフでは
高周波域の音を強く検出していることになります。ドライブの騒音で言えば高周波域は「シャー」という感じの音、低周波域は「ブーン」という
唸るような感じの音になります。両特性の変動を比較してご覧下さい。

また、dB(デシベル)の単位は単に数値が倍になればうるささも倍になるという値ではありません。詳しくは下に示す比較表をご覧下さい。

グラフ縦軸は音圧値(dB)、横軸は記録開始からの時間(分)を示しています。
尚、測定の際にはファンレス・無音化したPCの固定位置にドライブを取りつけて計測しています。(ネジは4本留め)
測定値は125ミリ秒ごとに計測された値の秒間平均を、8x〜18xでは10秒、6xでは20秒、4xでは30秒ごとにサンプリングしています。
無騒音状態での計測値はA特性が37.7dB、C特性が47.7dBです。

音響レベルで計測しろだとか、普通計測距離は1mだろうとか色々突っ込みどころが満載だとは思いますが、その辺をちゃんとしようとすると
もっと高価な精密騒音計と防音室環境が必要になってしまいますので、あくまで簡易計測、参考値として捉えてください。

他ドライブとの比較はこちらへ。
20倍速




A特性ピーク
56.0dB

C特性ピーク
61.8dB
18倍速




A特性ピーク
55.6dB

C特性ピーク
61.9dB
16倍速




A特性ピーク
51.8dB

C特性ピーク
54.0dB
8倍速




A特性ピーク
46.7dB

C特性ピーク
51.9dB
騒音値総評  速度によりかなり変動のある結果です。8倍速記録、及び16倍速記録時の騒音については特に大きい値ではなく、前モデルであるLH-20A1Sと比較しても騒音値はやや小さい結果となっています。つまり低速ではDH-20A3P < LH-20A1S。
 ただこれが18倍速以上の高速記録となると話は別で、16倍速から18倍速へ速度を上げてみた途端、突如としてC特性レベルがコンスタントに60台を叩き出し、未だかつて見たことのない轟音を撒き散らす超々爆音ドライブへと変貌します。こうなると振動もさることながら低周波音が半端ではなく、その音量たるや昼間陸自朝霞基地から飛んでくる大型ヘリが撒いていく騒音にも及びます。
 間違っても高速で焼かない人にとっては騒音値は普通のドライブなので、その辺り人によって「うるさい」「前の機種に比べれば割とそうでもない」などと評価が分かれる所だと思います。

いくつか気になる点

・Windows上で認識するドライブのベンダ名は「LITEON」ではなく「ATAPI  DVD A」。


・これまでのLITEON製ドライブは伝統的にCSS付DVD-VIDEOの読み速度はMAX(16倍速)で読み込めましたが、本機種は8倍に制限されている。
……と思ったんですが、どうも海外のフォーラムでは普通に16倍出るよ報告が多く発生しており、私も気になって他に5枚ほどディスクを変えてみた所
うち2枚は8倍速、1枚は12倍速、そして残り2枚は16倍出るという変な結果に。海外系メディアの焼きも安定しないですし、どうも私の購入した個体が本格的に不良品なのか、
それでなくともかなりのハズレ個体なんじゃないかっていう疑惑が強まってきました。…いやでもこれ多分交換には出せないんですよね。一応誘電16倍はちゃんと焼けてるから・・・orz

16倍出なかったり。


あっさりと16倍出たり。もう意味不明。



・エラー計測はこれまでのLITEONドライブと同じく可能で、AdvancedのタブでJitterのチェックもできる。しかしいざチェックしたまま実際に計測しようとすると、PIE/PIFの計測は問題なく終了するものの、Jitterの計測に差し掛かった時点でエラー表示になり計測が止まる。


・DVD+Rのオーバーバーンは非対応。CD-Rは未確認



・初期ファームXP5Qのリリースデートは2007/7/20 20:51。
 既にこれより新しい2007/7/25 12:29のXP5Rというファームウェアが公式からダウンロードできる。



パッケージと外観・チップセット等
 
ラベル画像はクリックで拡大画像表示。
天板はLH-18/20シリーズのようなBenQデザインではなく、旧来までのLITEONのデザインへ戻っています。
また、裏側のデザインも今までに見慣れぬタイプとなっています。
Manufacturer dateは2007年7月、中国製です。




ベゼルデザインは従来までのLITEONのものですが、LEDやイジェクトホールの位置が変更されており、
残念ながら従来機種とはベゼルは互換しませんでした。
8月24日時点で流通してるのはベージュのみですから、ブラックが欲しい人はもう少し待ったほうが良いです。




ジャンパピンの初期位置はSlaveでした。


DH-20A3P      /      LH-20A1S
 
これが問題の基盤画像。左がDH-20A3P、右がLH-20A1Sなんですが、構造から何から全く別物と化してます。
LH-20A1Sは基盤にSONYとか書いてたんですがDH-20A3Pにはそれがありませんから、
単純にデザインに関った企業が違うって話もありますが、それにしてもDH-20A3Pは他社の現行ドライブと比較しても異質です。
何せメインチップが表側に無いって所にまずびっくりです。ですのでこのドライブのチップを確認したい場合は
基盤に接続されているケーブルを抜くなどして、他社のドライブよりも一段階上の分解作業を行う必要があります。



で、こちらが更に分解してスキャンしたチップ画像。クリックでボード裏面全体の画像を参照します。
採用チップはMediaTek社のMT1858L。正式に20xに対応した新チップです。
DH-20A3PはMediaTek社の新チップMT1858/1859系チップを採用した2番目のドライブということになるでしょうか。
また、LITEONドライブは伝統的にESMTのメモリチップを搭載してるんですが、今回裏面にもこれが見当たりませんでした。
台湾の記事を参照してみたところ、どうもMT1858とMT1859は2MBのメモリを内蔵しているみたいです。