PLEXTOR DVD-RW/+RW 16x PX-755A/JP -Burn Quality Test-



パッケージと基本情報 / 本体、基盤等の画像各種 / DVD書込性能チェック / 個体差の簡易的な検証 /
AUTO STRATEGYの動作チェック / PlexEraserの動作チェック / 現時点での管理人の勝手な印象 / Fortis現象




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パッケージ画像と基本情報


PLEXTOR PX-755A
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PLEXTORから発売の16xドライブ"PX-755A"
様々なメーカーがRAMへ走る中、デュアルドライブに拘り、
そして世界最速となるDVD-R 18x書込みに対応した"PX-760A"の発売を
2005年11月に予定していたPLEXTORですが、
どうも18x Burnのストラテジ調整に予想外に手間取ったのか、
はたまた良質なピックアップ等の確保に必要な選別の副産物か、
急遽PX-760Aの発売延期と共にPX-755Aというモデルが発表されました。
主なスペックとしてはDVD±Rが16x、そしてDVD+R DLが世界最速となる10xに対応します。
また、オートストラテジ機能が大きく強化されており、多様なモードが選択可能になってます。
更にライティングソフトにZulu2という他にはない特殊な逸品を添付。

さあ、待ち望んでいたPX-760Aの発売は遅れる事になってしまいましたが、
今年最後の大物です。その分いつもより余計に力入れて検証させて頂きましょう。


DVD書込み性能チェック(黒)

DVD-R 16x A DVD+R 16x A DVD-R 8x A DVD+R 8x A DVD-R 4x A DVD+R 4x A
DVD-R 16x B DVD+R 16x B DVD-R 8x B DVD+R 8x B DVD-R 4x B DVD+R 4x B
DVD-R 16x C DVD+R 16x C DVD-R 8x C DVD+R 8x C DVD-R 4x C DVD+R 4x C
DVDR 1x/2.4x DVD-/+RW DVD DL ~4x DVD DL 8x 森vs金 CD-R
※ ASについて特に表記のないものについてはASの設定は8x以上はデフォルト設定のまま(Auto)で、
  6x以下のCLV速度のものに関してはQuickモードでストラテジを作成してからAuto設定で書き込んでいます。
  AS-Fullと表記されたものはFullモードでストラテジ作成後Reference設定で書き込んでいます。
  AS-Offと表記されたものはAS-Off設定で書き込んでいます。

比較検証用・DVD書込み性能チェック(白)

DVD-R 8x B

ちょっと検証時間の関係でこれだけになってしまいました。どうぞ平にご容赦…


DVD-R/+RメディアのA/B/Cのグループ分けについて
A......主に国産品や国内メーカーのIDを持ったディスクです。maxellやThat'sをはじめ、三菱やUNIFINOもここに入ります。
B......台湾の最大手6社のメディアです。RiTEK/CMC/Prodisc/DAXON/OPTODISC/GigaStorage。
C......台湾のその他有象無象メーカーや台湾以外等、いわゆる「あやしいメディア」です。ごめんPrinco、お前もここだ。
GroupA are......TaiyoYuden, Verbatim(Mitsubishi), TDK, RICOH, maxell, Intermedia, AMC and other MIJ.
GroupB are.......RiTEK, CMC, Prodisc, DAXON, Optodisc, and GigaStorage.
GroupC are.......PRINCO, BeAll, Infomedia, Ume, VDSP, VANGUARD, ......and others.


現時点でのドライブ性能についての印象
(※現時点での管理人の独りよがりな意見です。検証が進むうちに180度変わることも考えられますので、まあ参考程度に)

・焼き速度について
CAV記録時はかなり複雑なOPC動作を取り、8x地点、12x地点、14x地点でそれぞれ一時的に書込みが停止するような動作を見せます。急に動作音が消えるので不安に思う方もいるかもしれませんが、これが仕様みたいです。

また、
初見のメディアに対しては必ずASが作動するため、ASDB(AutoStrategyDataBase)にないメディアに対しては16x指定でも焼き時間が8分とかかかったりします。ASに登録されるとASの解析分の時間が短縮されますので、2枚目以降からは普通に5分台で焼けるようになります。今回は716Aと違い、ASはおまけ程度の機能ではなく普段から恒常的に使っていく機能です。基本はよく使うメディアはASに登録するものと思ってください。

716Aと違い、
今回は名前だけの16xではなくちゃんと16xまで減速せずに出るようです。しかし、RiTEKやOPTODISC等やはり海外系のメディアに関しては結構減速が起こりやすい感じです。減速を起こさずに書き込みたいのであれば、太陽誘電かTDKの16倍速メディアを使用しましょう。

あと、面白いことにこのドライブ、
焼き動作に12x Z-CLVのような挙動を実装しているようで、高速書込み時に焼き速度が8x以下まで下がった場合、CAV動作からZ-CLVのような動作に移行することがあります。ちょっとでも速く焼いてやろうというプレクスターの根性の表れでしょうか。素敵です。
・AS(AutoStrategy)について
上でも述べた通り、今回のASはファームウェアのストラテジに登録されているメディアに対しても働きます。メディアを一枚無駄にすることになりますが、よく使うメディアに対してはフルモードでのストラテジ解析を行っておくと焼き品質がぐっと良くなる可能性があります。(逆に悪くなることもありますが…) また、Smartbuy等の特に海外産の一部のメディアに関しては、ASのフル解析を行うことではじめて減速せずに16倍速記録が可能になるメディアもあるようです。
また、ASは同じIDのストラテジを複数保存しておくことが可能です。同じIDで違う記録特性を持つメディアに対応するため…つまり、FUJIFILMだとかBeAllだとかVDSPだとかに有効なんでしょう。それ自体は普通に役に立つ機能なんで歓迎したいんですが、惜しいのはせめてコメントが付けられたらなぁと思います。どっちがどっちだかわかんなくなりますよこれ。ちなみに登録可能なASの数はPX-716Aの時と同じ31個のままですので、今回のようなメインで使える機能と成った今、使っていくうちに絶対に足りなくなることでしょう。シナノケンシ株式会社様は何故にこのストラテジ情報を外部に保存しておくことが可能なように作ってくださらなかったのか。ASの機能アップにかなり力を入れた割には、そういった細かい気配りがちょっと足りないように思えます。どこかの掲示板にも書かれてましたが、もう少しASの自由度を上げたりとか、ユーザー同士の交流を図るメディア展開を行うとかすればこのドライブ、かなり盛り上がるんじゃないかって思うんですけれど。
・焼き品質について
ぶっちゃけ初期ファームウェア1.01の時点では、8倍速以上での焼き品位はPX-716Aの方が安定している感じです。全体的にやや内周のエラーが大きくなる傾向にあり、Full-modeのASを使用すると抑えられますが、代わりに今度は外周がやや膨らむ傾向にある気がします。検証途中でファームウェア1.02がリリースされたので試してみましたが、正直殆ど何も変わってない感じでした。
ASのフル解析モードを使用すれば716Aよりも良い結果になるものも多数あるんですが、多くのユーザーが使用すると思われる国産群を焼いてる限りでは正直まだ全然716Aの完成度を超えるには至っていません。どうにも現状ではASに頼り切ってる感じで、まだ全然ファームウェアの改善の余地が大量に残されてる気がします。……っていうか、ASを切った状態で書き込むとまともに焼けないメディアがちょっと多いかな…と。
その辺はファームサポートの良いPLEXTORのことですから段々と改善されていくだろうと期待していますが……さんざん発売を遅らせたドライブですが、それでもまだ急いだかなっていう印象があります。過剰な期待をしてるとちょっとガッカリするかもしれませんので、
新ファームが出るか…760Aが発売されるかするまでしばらく様子見た方が良いと思います。
…しかし、新型ASのOPCエリア内での動作の恩恵を受けているため、
ASをForcedモードで作動させた時の6倍速及び4倍速などのCLV速度での焼き品質は素晴らしい悪食ぶりを発揮します。これについてはファームの対応メディア量とも相俟って、(管理人の勝手な判断によるものですが)恐らく現行のどのドライブよりも強力だと思います。
また、GigaRecを0.9xで作動させた際のCD-Rの焼き品質も素晴らしい結果になることが多いようです。
現時点で最も相性の良いメディアは、16倍速では恐らくTDK。これは716Aのときもそうだったのでまあ妥当でしょう。
8倍速では意外にもUNIFINOとか三菱が良さそうな結果になってます。


本体、チップ、基盤等の画像各種



これがパッケージ画像。赤、黒、白を基調にしたデザインです。
表・裏共にクリックで拡大します。
ちなみに箱に書いてあるんですが、DVD書込み時の推奨スペックはP4 2.2GHz以上だそうです。


ドライブの表・裏面の画像。上側には深い窪みが3つあります。
製造は2005年12月、Made in Chinaでした。

 
付属のブラックベゼルと、気になる基盤画像。
ベゼルを外した状態ならWARRANTY VOIDのシールを剥がさなくても
裏面の蓋が開けられる構造はPX-712Aから相変わらずです。(ちょっとコツが要りますが…)



アプリケーションディスクは760A、755A共通みたいです。



あと、ベゼルに関して気になったこと。



これは716Aの白ベゼルなんですが、黒い光沢部分とその他の部分は別素材で、
2つのパーツを接合したみたいな感じで溝があります。


対して、これは755Aのベゼル。716Aにあった溝が見えません。
発表されたデザインを見た時に、「あ、光沢部分が白くなってる」と思った人も多いかと思います。
端の方見てもらえれば判ると思いますが、今回のは接合式ではなくパーツ自体まとまってしまってます。
(言っちゃえば、716Aは特殊素材を埋込、755Aは一部分だけつるつるして出っ張ってるだけ?)


ちなみに(上の画像で気付いた人もいるかもしれませんが)、
今回は個体差の気になるドライブなので、とりあえず2台購入しました。
上の写真で判る通り、片方は白、もう片方は黒のベゼルを取り付けてます。
以降、この2台を区別する際「白」「黒」という言葉を用います。





PlexEraser

ディスクアットワンスで記録されたDVD-R、CD-Rメディアの破壊を行うPlexEraserの機能を使ってみます。
っつっても、特に何かあるわけでもないんでとりあえず動くんだぞって確認が取れればそれで良いことにしときます。

使用したのはテスト書込みに使用したマクセルの8倍速DVD-R。
とりあえずディスク情報を取得しておきます。


ついでにSurface Scanも行っておきましょう。全面Good。問題ありません。





PlexEraserを使用してフルイレース(所要時間:3分22秒)



で、本当に読めなくなってるのかどうか確認。とりあえず記録面側に目に見える大きな変化はありませんが……



読みが強いと評判のLGやTSSTのドライブでもマウントが不可能になってます。
特殊な機材を使用してデータ部分だけを生読みしたりすれば、もしかしたらいくつかのファイルが救出可能なのかもしれませんが…
残念ながら個人ではそのような環境は入手不能ですので、先に述べた通りとりあえず動くんだぞって確認で終了ということにしときます。